謎解きは誰でもわかるほど簡単な部類だが、作品のテイストはなかなか面白い。
肝心な部分を「不定である」と読者に判断を委ねる形式になっているが終わり方がとても気分の良い仕上がりになっており、読後感はスッキリする。
また犀川と萌絵の絡みも今回は見ていて楽しい。「F」は萌絵がぶっとんでいたし、世界観が現実とかけ離れていてSFみたいだったくせにトリックがたいした事なかった。「冷たい」は平凡ではあるが論理はきちんとしていた。萌絵のメールは痛かったのとあんまり賢くないので設定との違いに違和感を感じたのは減点。「笑わない」もあんまり賢くないんだけど「ジャック」では活躍するらしいので期待しとくかな。
とりあえず、ショートカット設定なので脳内で髪型変更させてもらってます。お嬢様でショートカットは嫌だ。
ビリヤードの問題を解こうと思ってペンと紙をひっぱってきて挑戦してみたら10分程度で解けました。正解は時計回りに云うと「1,,5,2,10,3」ですね。球4つでもできるとかいう記述があるんだけど、どうやってもできんと思う――嘘つかれたかな。
森博嗣の面白さが詰まった作品だったんじゃないだろうかってことで☆4つにしとこう。推理小説のみの評価なら☆1つですけど。