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1350Pをなんとか読了。
本作の被害者は全て撲殺だがこんだけ分厚い本だから読者も撲殺されるかも知んない。

「禅」について書かれてます。
禅というものが如何なるものであるかがなんとなーく解る、もしくは解った気になるのではないでしょうか。

悟りをやっと解ったことを解った。これまでの身の周りで使われていた悟りとは魔境だったんだなあ。そこを越えたところにあるものが悟りか。他の宗教とは違い禅のみが脳髄という檻から解放できるものであるという。あぁ――だから解脱か。成程なあ。頓悟と漸悟があるが漸悟の作品が多いかな。謎がいっぱいあって解きながら真相に至るっていうね、トリック一発でなんて終わらない。


とりあえずこれさ、京極堂シリーズ最高傑作な気がするなあ。
純粋に推理小説としてならそうではないとは思うが、これを書けるというのが、ただ、ただ、ひたすら、怖い。
こういう怖い作品をどんどん読みたいですねえ。

怖い、で思い出したけど昨日のボクシングの長谷川とモンテールの試合も怖かったですねえ。
モンテールが凄く怖かった。
1ラウンド目は身体能力の高いことがわかったのと左の使い方が異質だなあ程度だったけど2ラウンド始まってから怖くなった。
多くの人が長谷川が主導権を握っているように見えていたと思うがあれはモンテールの距離であった。
距離感というものをキャリバーを通して僕は重視しているんだけど、モンテールの距離では長谷川のパンチは届かない、そしてモンテールの前後の動き、フェイント、あれが怖く、長谷川のパンチを避ける、又はモンテールから踏み込むということができ、あれはモンテールの距離であった。前後の距離を詰めるスピード、それが異常に速い。長谷川の視点で見ると細かなフェイント一発で、来たと錯覚してしまう。加えてあの左腕。実に変則的でジャブなのかフックなのかアッパーなのかどれかわからない軌道を描いてくる上に、連打ができるほど引き戻しと突き出しが速い。昔K-1なんかでクラウベだっけか?がしてたミドリと見せかけてハイキックに変わるあの変な蹴りみたいに怖かった。あれをずっとやり過ごすことができるのだろうかと心配になった。
勝負は4ラウンド終了間際で一瞬にして終わるわけだが、この結末を危惧していたが事実結果はそうなった。
カメラの位置が悪く前後に対峙しているところから、モンテールが突如距離を詰めて右フックで飛び出す。迎撃で長谷川がカウンターを狙う、しかし、モンテールの右が戻るよりも速く、ノーモーションの左が決まる。なんとこの左が長谷川のカウンターよりも速く決まる。さらに怖いことにその後にモンテールの左が来る。ここの速度もまた異常。ライトニングでした。はじめの一歩でいうところの意識が即断される左だった。僕はあれ喰らった時に終わったと思った。その後はすろーに時を感じた。意識失ってるところにあの連打で死んじゃうじゃないかとまで思った。レフリーが即試合止めたので良かった。



本格ミステリーを読む理由は怖いものを期待して読んでいるんかな。
多くのものが推理小説ではあるが中にはこのように本格ミステリーがある。


あ、昨日狐ちゃんが275レベになりました、どうもどうもノシ。
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