前作「王手飛車取り」の続編。
倫理観の無さが売りの一つだとは思うが
読み進んでいくと段々イライラしてきます。
アクスとザンギャ君のかけあいは前作より面白いかも。
ばんどうぜんきょうじゅの扱いが前作より酷いのが個人的に悲しい。
しかも教授の問題が口答の一つのみという。
各問題の情報が前作より把握しづらかったかな。
ビデオ映像は作中人物には判るんだろうが読者は判り難いので読者側はもっと質問したい事が浮かぶはず。
さらには探偵役である彼らは競い合っているという状況なので各探偵が調べた情報が正確かどうかも疑わしくなったりで読者側は推理しにくいような気がした。
ザンギャくんのトリックは現実性が無さすぎ。
アクスの雪密室の説明が文章だけだとすごくわかりづらい。
とうきょうじんのアリバイ問題はいくらでも回答がありすぎて難。
コロンボのトリックは最初の情報のみで答えが判ってしまう。
魅せ方は上手く現代のネット社会をフル活用したあたりは秀逸で、2010年このミス1位と本格ミステリ大賞を受賞ってのも頷ける内容だったと思う。