構成と仕掛けが無数にあり、至る所に暗号が含まれているかなり難解な部類の本です。
作中作を読了までと読み取ると、作中作内で最後に明かされる犯人は嘘だと考えて良いと思う。
では真犯人は誰か?と考えると彼しか居ないわけで、本書は実はアンチファンタジーなわけだ。
なんか文庫版の方の解説に、暗号解読してるブログがあるってことだったんでそのブログ貼っとく。
ttp://web.archive.org/web/20050904194655/darjeeling.dip.jp/blog/okko/categorylist_html?cat_id=2
答えが二通り見つかった時に、タイトル「匣の中」を考えると、結局これってシュレディンガーのアレなんじゃねえかって思ってしまって、、、匣を開ける事ができないんだから、答えをどっちかに決定なんてしない方がいんかもしれんなーなんて思ったり。
暗号を創った技量は凄いものがあるんだが衒学的な部分についてはちょっと下手かな。
薀蓄話を長々として結論として言いたいことがあっさりしすぎてるから冗長に感じる。
見事な一冊だけどAいくほどおすすめできる作品とも思えないからBになるかなー;
読んだ後に考えてみることをしないと作中作内解決だけして終わってしまうからよくわかんないだろうし。
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