9月1日 見知らぬ男から電話がかかってきた。
「はい、もしもし」
「すみませんが、そちらは個人のお宅ですか?」
「あ、はい」
「学生さんですか?」
「ええ、あのー、すいませんけど、用件は?」
「今から約一時間後の午後五時四十五分に、地震が起きます。三宅島で震度四、東京では震度一です。確認してください。もう一度言います。今から一時間後、五時四十五分です。ジシンがあります」
「はあ?」
「ああ、あとこれは大事な事なんですが、この電話の事は決して誰にも言わないでください。え~っと、お名前を伺ってもよろしいでしょうか」
この予言が当たる。
めんどくさくなったんで省略するけど、この男は今年の1月から11月までの間を何回もリピートしていて、今回一人で行くのは寂しいから一緒にリピート体験をしてくれる仲間を集めようと思い、地震予知の電話を手当たり次第にかけたところ、僕は見事選ばれたらしい。
こんな話で最初はリピートというSFを疑ってかかったんですが、どうやらリピートはマジらしい。
SFミステリーのようだ。
タイムトラベルものは好きなんで結構楽しめた。読んでる間のわくわく感はかなりのものだったんだけど話が進むにつれ想像を超えるほどのもんでもないなあっていう残念な気もしたが十分楽しめた。
リピート後も半年くらいでほぼ終わっちゃってるんで500頁では物足りなかったなあという印象。1000頁くらいの分厚い本にしてくれても難なく読めたと思うのでちょっと惜しい作品。
殺人事件の謎はリピートする前から発想としては候補にあった。けど、それを論理的に説明できるほどの情報は無かったと感じたんで本格ミステリーでは無いかなあと思う。
イニシエーションラブは駄作でしたが「匣の中」、「リピート」は面白かったんで、くるみちゃんの本他にも読んでみよー。
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